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なぜ線香をお供えする?線香のいわれと選び方
「線香をあげる意味」や、「線香の価格の違い」「線香の選び方」等、なんとなく選んでいる線香についてご説明いたします。 実は選び方に決まりもありませんが、贈答品として贈る場合はその方のライフスタイル、好みが選ぶ基準になりそうです。 また「高級なお線香は何が良くて高いのか?」を是非知っていただきお線香を選んでいただければと思います。
線香をあげる意味とは?
「線香・香」の代わりに供えることを「香奠」と言います。弔事で香典を持参しますが、線香の代わりという意味合いです。 お線香をお供えすることは、香煙を通じて仏様とお話しすることであると言われています。自分の身を清めたり、仏様の食事といった意味合いもあるようですが、なによりも、よい香りで心を落ち着けて仏様と向き合うことに大きな意味があるといえます。
線香の価格の違い価格の差とは?
線香の価格を決めるポイント「原料の差」「包装へのこだわり」があります。 原料は香りの品格を高め、包装へのこだわりは商品の品格を高め、受け取られた方に気持ちが伝わります。
線香の原料について
線香には主に下記のような原料が用いられ、価格の差には香木のボリュームや品質が大きな価格差となります。
香木(こうぼく) | 「沈香(じんこう) / 伽羅(きゃら)」「白檀(びゃくだん)」等の線香の香りのもととなる |
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生薬(しょうやく) | 桂皮・シナモン等調味料や漢方等にも用いられる素材、香りを調える働きがある |
椨粉(たぶこ) | 粘り気があり、線香の形を作り香りが少ないため香料の邪魔をしない |
炭etc | 燃焼を促進したり、発生する煙を抑える働きがある |
香木が高級な理由
原材料の主力である「白檀」は近年非常に貴重な香木で、栽培下でも、30年以上経過したものでないと質の高い香りは得られないとされます。 「沈香」「伽羅」に至っては、人工的な栽培での再現が実現していません。 自然の偶然が生んだ天産物を入手するしかなく、ここ数十年の間にも入手できる量は大幅に減っており、その価値も右肩上がりとなっています。 沈香・伽羅は大変貴重な香り原料の一つとなっており、価格の高いお線香には、特に上質な素材をふんだんに使用しております。
沈香(じんこう)
沈香、沈水香木は東南アジア、中国南部などに生育する「沈丁花科アキラリア属の木」が、風雨や病気・害虫などにより木部を侵されたとき、何かしらの要因で樹脂が分泌され樹脂化が起こり長い年月を経るなどして木質部分がなくなり樹脂分だけになったものは重く、水に沈むので沈水香、沈香といわれる。。それを蓄積したものを乾燥させ、木部を削り取ったものが沈香。 樹齢、自然条件、その他多くの要因が整わないと樹脂分は生成しないとされる。 この沈香のうち特に良質のものを「伽南香」「奇南香」という。伽羅(きゃら)は沈香の別名。
豆知識:595年に淡路島に香木(沈香)が漂着したのが最古の記録で沈香の日本伝来といわれる。 漂着木片を火の中にくべたところ、よい香りがしたのでその木を朝廷に献上したところ重宝されたという記述が日本書紀にある。 沈香は漢方薬の処方では万能薬に属する。強壮、鎮静などの効果があり、奇応丸と言う子供の疳(かん)の虫の薬では主成分が沈香である。 沈香(お香)を焚くと気持ちが鎮まるとも言われている。
白檀(びゃくだん)
線香の原料の中では最も一般的である。 沈香と違い加熱しなくても十分に芳香を放つため、仏教に欠かせない仏像・数珠等の仏具は勿論、日本では扇子に使って香りを楽しんだり、匂い袋のに利用するなど、身近なところで様々な用途に使われている。 初夏、黄または紫色などの小さな花が咲く。花の中心部は色が濃く香りも強い、外側になるほど色が薄く香りも少なくなります。香りは樹脂分ではなく、精油分に由来する。また白檀の蒸留して採られるサンタロール(白檀オイルの主成分)には殺菌、利尿作用の薬効成分があるとされ、薬用にも利用され胸のつかえをとり爽快感が得られます。
寄主の根に寄生する半寄生植物で宿主となる植物を選ばない木といわれている。産出国によって伐採の制限や輸出規制が設けられていることもあり、尚且つ雌雄異株で周りに他の植物がないと育たないことから栽培は大変困難で年々入手が難しくなっています。 古くはサンスクリットで〈チャンダナcandana〉とよばれ仏典「観仏三昧海経」では牛頭山に生える牛頭栴檀(ゴーシールシャ・チャンダナ)として有名。 栽培もされ、紀元前5世紀頃にはすでに貴重な香木として使われていた。「sandal(サンダル)」の名はデカン高原での現地語が由来とされ 特にインドのマイソール地方で産する白檀が最も高品質とされ、老山白檀という別称がある。
包装へのこだわり
3000円以上は「桐箱」、5000円以上は「塗箱」というように、お線香をお納めする箱の素材が違う場合があります。 高いもの程、気品が漂い、より気持ちが伝わる見た目になるよう工夫がなされています。 また、お線香の中で高級なものは「把(たば)」で個包装していることが多く、手作業で丁寧に包装しています
どういう線香を選べば良いの?
線香は同じ価格帯であっても先様の使用するシーンや、場所などに応じてお勧めするものも変わってきます。 選ぶポイントは「けむりの量」「香りの種類」「値段」があげられます。
けむりの量
使用シーンや場所に応じて、けむりの量で線香を選んでみましょう。 例えば「お返しナビ」でも人気の「淡墨の桜」はもっともけむりが少ないお線香のひとつです。 マンションや集合住宅にお住まいの方やお相手の好みがわからない方にもおすすめです。
香りの種類
線香は香りの種類が香木系・生薬系・フローラル系に分けられ 現代的な香り、伝統的な香りに分けられます
フローラル系
仏間と居間が離れていないマンション、集合住宅にお住まいの方にオススメ
香木系
仏間が独立してあり「寺の香り」に近い落ち着いた伝統的な線香の香りを求めている方にオススメ
値段
線香には、ご遺族様が良い香りで、心を落ち着けて話すという目的があります。 香木が多く使われた線香はより良い香りで受け取られた方に気持ちが伝わります。 線香は故人様のお食事であるともいわれています。 お世話になった方に故人様であればよりよい線香を選ばれてみてはいかがでしょうか?
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